更年期障害の影響で頭痛が毎日酷い…と頭の痛みに悩んでいる女性は多いです。とくに40代以降になってから今までとは比べ物にならないくらい頭痛の頻度が多くなったと感じている方が多いのではないでしょうか。
そもそもただ頭痛が続くだけだと更年期障害の影響であることに気づかない人もいますが、頭痛は更年期障害の代表的な症状の一つでもあります。
ただこれまで生きてきた中で頭痛が頻繁に起きていた場合は、最近よく起きている頭痛が更年期障害のせいだとは思わず、頭痛薬などの一般的な対処で済ませてしまうことが多いです。
確かに鎮痛作用のある市販薬を飲むことでも一時的に更年期障害の頭痛が和らぐ場合はありますが、それだとただ痛みを抑えているだけで根本的な解決にはなりません。
更年期障害で頭痛が起きる原因
頭痛が起きてしまう原因を見ると大きく分けて「自律神経の乱れ」と「血行不良」が影響している可能性が高いです。
ただ、それは更年期ではない時期に起こる頭痛でも一緒です。
更年期の場合は女性ホルモンの分泌力が急激に衰えることが引き金となって自律神経の乱れや血行不良が同時に起きてしまうから頭痛の頻度が今まで以上に高まります。
更年期障害で頭痛が起きてしまう原因となるのは閉経に伴い女性ホルモンのエストロゲンが減少するという所が全ての始まりです。エストロゲンが減少すると自律神経が乱れるため、自律神経失調症のような状態になることがあります。
また自律神経が乱れることが原因となり、血液の循環が悪化することが頭痛が頻繁に起こる原因と見られています。
更年期障害の症状は多岐に渡りますし、頭痛にかぎらず体中で不調がでることがあります。我慢するとさらに体調を崩して重症化することもありますし、原因を知ってから正しい対処をしていく必要があります
その他にも生活習慣が乱れがちだったり、ストレスが溜まっていると自律神経が乱れやすいのでより頭痛を起こす確率が高まります。
若い頃から頭痛が多かった人や、生理の度に頭痛で悩んでいた人は更年期障害で頭痛の症状がでやすいと言われています。
更年期が影響する頭痛の見分け方
ただの片頭痛だったら市販の頭痛薬などを使って抑えるだけでも問題はないですが、更年期障害による頭痛だと普通の片頭痛と同じ対処をしても症状が毎日繰り返されてしまいます。
頭痛薬も胃に負担をかける場合がありますし、あまり多用するのは避けたいものです。まずは自分が苦しんでいる頭痛が更年期によるものなのかを見分けるためにチェックしておくべきポイントを見ていきましょう。
普通にたまに頭痛が起きるというのではなく、以下のような症状に当てはまっているかもしれないと感じる方は更年期障害の対策を行っていくのが理想的です。
毎日頭痛が起きる
頭痛持ちの人でも流石に毎日頭痛がする事はありません。ただ、更年期で頭痛になっている場合は痛みの具合には差があってもほぼ毎日のように頭痛が続くことがあります。
ちょっと最近の頭痛は頻度が多すぎるかも…と心当たりがある方は更年期を疑ったほうが良いでしょう。
頭痛だけではなく肩こりも酷い
更年期になるとエストロゲンの分泌量が減少して血液の循環が悪くなるため、肩こりの症状が強まる事があります。
実は肩こりと頭痛には密接な関係があり、肩こりのせいで緊張型頭痛というタイプの頭痛になってしまうことがあります。頭や肩、首周りの筋肉が凝り固まって緊張した状態が続くとこの頭痛が起きやすくなります。
姿勢のチェックや首・肩への負担を軽減しながら更年期の対策をしていくと効果的です。
疲れやすい
頭痛が酷いだけではなく、体が全体的に疲れやすかったりダルいと感じることが多い場合も更年期障害特有の症状である可能性が高いです。
頭痛が出ている他に「だるすぎて何もやる気がしない」とか「ちょっと動いたらすぐ疲れてしまう」という状態になっている場合は更年期障害の影響とみて間違いないでしょう。
激しい運動をしたり、頭を使う仕事を長時間した場合などは誰だって疲れを感じることはあります。しかし普通はその後にきちんと睡眠をとれば疲労感はある程度改善されるものです。
しかし更年期障害の場合はとくに疲れるようなことをしてないのにだるいと感じたり、何をするにも気力がわかないような状態になります。
この何とも言えないモヤモヤした感じと同時に頭痛がでることもあります。
顔や頭が全体的に熱い
更年期障害の代表的な症状として「ホットフラッシュ」と呼ばれるものがあります。ホットフラッシュだと急に顔や頭などが熱くなったりして、そのまま頭痛が長引いたりします。
これも自律神経の調節が正しくできなくなったため、血管の収縮や拡張などが正常にコントロールできないことが原因と考えられています。
【症状別】更年期障害の頭痛を対処する方法
更年期による頭痛をできるだけ早く解消していくためには「自律神経を整えること」と、「血行を促進すること」の2つを重視して対処をしていくと効率がいいです。
現在すでに痛みがかなり激しい場合は痛み止めを飲んで痛みを抑えるのもいいですが、再発を防止するためには上記の2つを考慮した対策が必要になります。
頻度が少なく我慢できるレベルの頭痛
まだ毎日というわけではなく、2日や3日に1回くらいの頭痛であったり、1回ずつの頭痛が我慢できる範囲内の痛みだという場合は比較的症状としては軽い段階と考えられます。
このレベルであればツボ押しや好きな香りでリラックスしたり、市販のサプリメントを飲むといった方法でも十分に対処することができます。
①ツボ押し
首や肩から頭にかけてのツボなどを押して筋肉の凝りや緊張をほぐすことで血行が促進されて痛みがある程度緩和されます。
特に頭がギュッと締め付けられるような緊張型頭痛や目の奥から痛みが来る群発型頭痛が起きている場合はツボ押しが効きます。
ツボの部位 | 名称 | 効果 |
頭あの真ん中 | 百会(ひゃくえ) | 頭痛・肩こり・眼精疲労 |
耳の後ろの骨と後頭部のくぼみの間 | 風池(ふうち) | 頭痛・肩こり・鼻づまり |
首の骨の両側にある筋肉の外側のくぼみ | 天柱(てんちゅう) | 頭痛・眼精疲労・むくみ |
耳の後ろにある骨の膨らみの下後ろ | 完骨(かんこつ) | 頭痛・首のこり・めまい |
眉の中間 | 印堂(いんどう) | 頭痛・鼻炎・眼精疲労 |
いずれも自分で押せる範囲のツボとなっています。それぞれツボの名称などで検索をすると場所は具体的にどの辺りにあるかイラストなども確認できるはずです。
- 押す前に深呼吸をして体の力を抜く
- 押すときは息を吐きながら押す
- 押す強さは適度に強めで痛気持ちいいくらいにする
- 1箇所につき5回ほど繰り返して押す
少しでもツボ押しの効果を高めるためにはこのようなポイントも抑えてツボ押ししてみるといいでしょう。
ツボを押すときはツボ押しに集中して他のことを同時にやらないほうがいいです。
テレビなどを見ながらリラックスした状態でツボを押すと効果的です。
②入浴で血行促進
- ぬるめのお湯で長くはいる
- 頭痛がひどいときは炭酸系入浴剤がおすすめ
- 調子が良い日はリラックス系入浴剤にする
- お風呂から上がったあとの湯冷めに注意
入浴で血行を促進させるときは入浴剤を入れましょう。ただ香りがあるだけの入浴剤だと血行促進などの効果はあまり期待できないので炭酸ガス系の入浴剤を使ってみるのがいいですね。
サプリメントで女性ホルモンをカバー
更年期障害の原因を思い出してください。一番の原因となるのは女性ホルモンのエストロゲンが減少しているということでしたよね。
ということは更年期障害の頭痛で痛みを抑えるというよりも、最初から頭痛が起きないように根本的な原因から改善するには女性ホルモンの分泌量を調整すると効果的であるということです。
高麗人参のサプリで女性ホルモンの減少を穏やかにする
高麗人参は男女関係なく健康にいい食材でもありますが、とくに女性にとっては高麗人参を継続的に摂取することでエストロゲンなどの女性ホルモン減少を穏やかにすると言われています。
そのため更年期障害の症状全般に効果が期待でき、更年期障害が影響していた頭痛に関しても症状緩和につながります。
また高麗人参はサポニンが豊富に含まれるため血行促進などの効果も期待できるので頭痛や疲労感などの軽減には効果的な成分です。
女性ホルモンと似た働きをするエクオールを摂取する
もう一つ更年期障害に効果的な成分として女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする成分と言われるエクオールと言うものがあります。エクオールは大豆イソフラボンが腸内細菌によって分解されたときに発生する成分です。
直接エクオールを配合しているサプリメントなどを使えば腸内環境に左右されずにエクオールを体内に増やせるため、更年期障害による特有の症状を緩和させるためも役立ちます。
高麗美人の場合はエストロゲンと似た働きをするというよりは、エストロゲンを分泌する機能をサポートしてくれるものでしたが、エクオールの場合は摂取した時点でエストロゲンの代わりとしてエクオールが働くというのが特徴的です。
そのためよりスピード感のある対処が可能になるという点が魅力です。
頻度が高く我慢できないレベルの頭痛
本当に痛すぎて耐え難いとか、頭痛の症状があまりにも頻繁に起こるため仕事や日常生活でも支障をきたしてしまうという場合はまた違った対処をしていく必要があります。
①市販薬を使う
今の痛みがとにかくひどくてズキズキが止まらないという場合は、一旦我慢するのはやめて市販薬を使ってみましょう。
- ロキソニン
- イブ
- バファリン
このあたりはドラッグストアでも購入できる市販薬として有名所です。
毎日飲むのは胃などにも負担をかけてしまうので極力避けたいところですが、痛みがひどい場合は服用してまずは痛みをすぐに和らげましょう。
また市販薬は飲み続けると薬に体が慣れてきてあまり効果が感じられなくなる場合もありますので、乱用は避けてください。
②病院に行く
市販薬はその場の頭痛の対処にはある程度効果がありますが、更年期の頭痛が頻繁に起きて1日に何回も頭痛がしたり毎日頭痛が続くこともあるので市販薬だけで完全に対応するのは難しいです。
ここまでに紹介をしてきた自宅でもできるレベルの対処法もやってみたほうがいいですが、それでもなかなか治らない…という場合は早めに病院に行ったほうがいいです。
とくに更年期で女性ホルモンの分泌量が減っていると血栓ができやすいため、血管が弱くなってしまう脳の病気などにかかっている可能性も考えられます。
無理に我慢して悪化すると大変ですから、「ちょっとこれは普通じゃないかも」と異変を感じるようなら医師の診察を受けて正しい処置を施してもらうべきです。
まとめ
頭痛は年齢・性別問わずみんなが悩んでいる国民病の一つでもあります。
しかし更年期の頭痛は普通の痛さとは違ってさらに痛みが激しくなったり、頻度が上がることがあるため今まで通りの対処では足りません。
放置しておくとさらに悪化してしまうこともあるので、軽めのうちに対処をしておくのが一番です。
女性ホルモンの神様編集部です!美容・ダイエット・サプリ系の記事を主に担当しています。最近はメイク系YouTuberの動画を見るのが趣味です。細心の注意を払って正しい美容知識をお届けできるようにしています。またすべての記事はコスメコンシェルジュ・美容家のYURIEさんの監修も入っています。