エイジングや美肌ケアに欠かせないのがコラーゲンですが、そもそもコラーゲンて本当に効果があるのでしょうか。
今回はコラーゲンを飲んだりスキンケアとして塗っても意味がないって本当なのか理論的に解説したいと思います。
この記事を書いたのは | |
☆ゆりちゃんねるのブログ管理人 ゆりえ □コスメコンシェルジュ □診療放射線技師 □日本胎盤臨床医学会 専門会員 |
もくじ
コラーゲンって美肌に効果があるのか
肌の弾力不足や潤い不足は年齢とともにコラーゲン量が不足するからだと言われています。
実際に20代頃をピークに年々肌内部のコラーゲン量は低下傾向にあります。
コラーゲンが美肌の維持に効果があるのか、無いのかと言うと答えは美肌を維持する効果はあります。
しかし、残念なことに現代の技術では飲んだり塗ったりすることでコラーゲンをそのままダイレクトに肌内に届けて補充することはほぼ無理といえます。
年齢とともに減少したコラーゲンを効率よくサポートするにはコラーゲンの素となる成分を毎日摂取するか、肌への浸透力が高い特殊なコラーゲンを使用するかしか方法はないと言えます。
コラーゲンの摂取法
- コラーゲン配合のサプリメントを使う
- コラーゲンが配合されているドリンクを飲む
- コラーゲン注射を打つ
- コラーゲンの多い食材を使った料理を食べる
- コラーゲン粉末を料理などに入れて摂取する
- スキンケア用品で外部からぬる
食べるコラーゲンの秘密
まずはサプリやドリンク、食べものなどからコラーゲンを摂取した場合の肌にたどり着くまでの様子を簡単に説明したいと思います。
コラーゲンを摂取すると分解される
ドリンクや食べ物でコラーゲンを摂取すると当たり前ですが、胃や腸などで消化分解されてコラーゲンはアミノ酸などの細かな成分に分解されます。
つまりコラーゲンをたっぷり摂取したからと言ってダイレクトにコラーゲンの形のまま肌には届かないということが分かります。
吸収されて血液に混じる
コラーゲンが胃や腸などを通ることでアミノ酸などに分解されると、今度は腸で吸収されます。
吸収されたアミノ酸類は血液中に溶け出して血管を通して身体の至る所に運ばれていきます。
運ばれて行く途中で必要とされている部分でどんどんアミノ酸類は再び吸収されていき、こうして肌に到着するのです。
血液から細胞に移動
血液中に入って運ばれたアミノ酸などの成分は必要なところで再び吸収されて細胞の修復や生成に使われます。
肌の修復や再生をつかさどる部分でも同じで、血管の近くに存在する真皮幹細胞(しんぴかんさいぼう)という細胞に取り込まれます。
真皮幹細胞は色々な肌細胞の素に変化することのできる便利な細胞で、美肌を維持するために必要な線維芽細胞(せんいがさいぼう)という細胞に変化します。
真皮幹細胞から繊維芽細胞になる
コラーゲンとして摂取した成分が消化器を経由し消化分解されて、血液に入り身体の細胞まで運ばれました。
血管近くに存在ずる真皮幹細胞にアミノ酸として取り込まれ、真皮幹細胞は繊維芽細胞という細胞に変わります。
この繊維芽細胞こそ肌内部でコラーゲンを作り出している細胞で、年齢とともに減少しコラーゲンの生成力が低下する細胞です。
つまり、コラーゲンをたっぷり食べたり飲んだりすることでその中の何割かはアミノ酸などの形として肌細胞に運ばれて、コラーゲンを生成する繊維芽細胞の素となっている事が考えられます。
コラーゲンを摂取する意味はある
ここまで読んで頂いた方だとわかったと思いますが、結論から言うとコラーゲンを飲んだり食べたりすることは間接的に肌細胞への栄養を補給することに繋がるため美肌ケアに意味があるということがわかります。
すっぽん鍋やコラーゲンたっぷりプルプル鍋を食べると数日肌の調子が良くなるのはこの効果によるものだと考えられます。
しかし、注意したいのはコラーゲンを摂取しても全てが100%肌細胞に届くわけではなく消化分解によってほんの僅かしか届かないので、より効率よくエイジングケアなどの効果をアップさせたい方はコラーゲンドリンクやサプリなどを毎日続けることが必要です。
コラーゲンを塗っても意味がないって本当か
コラーゲンを食べることは間接的にですがエイジングや美肌ケアに効果があると分かりました。
次はコラーゲンを配合しているスキンケア用品を肌に塗ることでほんとうに効果があるのかを順を追って解説していきたいと思います。
肌はそもそもバリアの役割
皆さん忘れがちですが、そもそも肌って何のためにあると思いますか?肌は外部から細菌や刺激物などが体内に入ることを防ぐためのバリアとして存在しています。
つまり、外部からの刺激などをシャットアウトするために存在している器官なのでそうそうたやすく肌をすり抜けて内部に浸透するなんてことは理論的に考えて起きにくいと考えられます。
肌を通過するには分子量が重要
外部のものから体を守るためにある肌をすり抜けて皮下の肌細胞に入り込むには分子量という成分を構成する分子の量が重要になります。
一般的に肌を透過できる分子量は500ほどと言われており、この分子量500を超える成分はどれだけ肌の表面に塗っても肌の内部には浸透しないと考えられます。
水の分子量は約18.0なので分子量500を下回っているため、肌内部に浸透する事ができます。お風呂に入ると肌がふにゃふにゃになるのはこのせいです。
コラーゲンの分子量はかなり大きい
肌を通過するためには分子量と言われるものが500以下であることが必要だと分かりました。
つまりコラーゲンは分子量500どころかそもそも桁違いに大きな分子量を持っているので表皮を通過して肌内部に浸透することが出来ないのが分かります。
低分子化することで浸透率を上げる
コラーゲンをそのままの状態でスキンケア用品に配合しても分子量が大きすぎて皮膚を通過出来ないことがわかりました。
ではどうやって皮膚を通過させるかと言うと、単純でコラーゲンを特殊な技術を用いて分子量を500以下まで小さくしてしまえば肌を通過して内部に浸透できる事になります。
これが最近良く見かける低分子化というものですね。
分子量以外にも溶化しやすさも重要
スキンケアが肌内部に浸透するには先程紹介した分子量以外にも脂溶性・水溶性の両方の性質を持っている事が必要です。
肌表面は自分の肌を触ったら分かるように皮脂や汗などの分泌物が混ざり合ってやや脂性になっています。
そのためスキンケア用品の成分は脂溶性の性質を持っていないと肌表面の脂性成分によって弾かれて肌内部に進むことが出来ません。
角質層と言われ肌表面部分が脂性だったのに対して、角質層以下の肌細胞が詰まっている部分は水溶性の性質が必要となります。
せっかく脂溶性の成分が角質層を通過しても水溶性の美容成分がないと透過した先の肌内部では浸透できず効果を発揮出来ないのです。
塗るコラーゲンはハードルが高い
ここまでの解説で塗るコラーゲンが美肌やエイジングケアに効果があるのかどうかはほとんどわかったと思います。
なのでこれからはコラーゲンはもちろん、他の美容成分に関しても分子量が500以下まで抑えられているか、脂溶性成分と水溶性成分のバランスがとれているかなどをチェックしてから買うと効果を実感できるスキンケアができると思います。
コラーゲンの量は1日に5000㎎以上が理想
コラーゲン摂取量については厳密にいうと必ず何ミリグラム摂取しないといけないといったルールが定められているわけではありません。
しかしどうしても年齢とともに体内で生成されるコラーゲンの量が減ってくるので、コラーゲン量が著しく減少するといわれる40代以降については目安として5,000㎎は摂取するべきと言われています。
日本人の普通の食生活のなかでは平均でも約1,900㎎ほどといわれているので自分からコラーゲンを摂取することを意識していかないと間違いなくコラーゲン摂取量は不足することになります。
コラーゲンは就寝前に摂取するのが効果的
コラーゲン研究などによってコラーゲンの効果を高めるための摂取時間なども公表されています。
現状では一般的にコラーゲンの効果を高めるためには就寝前にコラーゲンを摂取するのが最も高い効果が発揮されるとのことです。
ビタミンCとコラーゲンを同時に摂取すると相乗効果があるので、ビタミンCが入ったドリンクなどにコラーゲンを混ぜるなどして就寝前などに飲むのが理想的でしょう。
コラーゲンの純度を高いものを選ぶ
コラーゲンによる効果を本当に実感したいのであれば純度が100%のコラーゲンを選ぶようにしましょう。
純度が低いということは摂取した量に対するコラーゲンの量が少ないということになるので、想定しているよりもコラーゲンによる効果が得られないということになります。
選ぶなら純度100%のコラーゲンの中から自分の予算の都合にあったものを選ぶといいですね。
効果が期待できるケア用品一覧
ここでは実際に管理人が使用して成分などをチェックした使うことで美肌効果などが期待できるスキンケア用品をピックアップしたので参考にしてください。
ニッピコラーゲン スキンケアジェル NMバランス
ニッピコラーゲン100
資生堂ザ・コラーゲンリラクル
大正製薬 MBPカルシウム&コラーゲン
まとめ
巷ではコラーゲンをいくら飲んだり塗ったりしても全く意味がないと囁かれていますが、実際に生理学や化学などを必修した管理人が意味があるのかないのか解説させて頂きました。
結 論
- 食べるコラーゲン
飲んだり食べたりする意味は少なからずある。 - 塗るコラーゲン
分子量500以下
脂溶性・水溶性の性質が組み合わさっているものは意味あり
以上のような結論に至りました。ここで解説したのは必要最低限の肌細胞まで届いて効果を発揮することが出いるかどうかだけ解説しました。
実際はこの条件をクリアして更に細胞内に取り込まれやすい形にしたり、配合成分同士を調節したりなどの工夫が必要となってきます。
実際に管理人がコラーゲン系サプリなど使ったレビューなども掲載しているので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。
コスメコンシェルジュ・美容家のYURIEです!女性の健康と美容の両面をサポートする商品などを医学や美容の知識をもとにSNSなどで紹介しています。アットコスメのビューティースペシャリストとしても活動しています。日々のスキンケアからメイク方法まで女性の美と健康に関するサポートをします。