ナールスゲンとは京都大学発が研究・開発をすすめてきたエイジングケアに特化した成分で、最近はその美容効果が肌の悩みに効果的であることが一般にも広がってきています。
コラーゲンの生産を促進する働きがある新たな作用が話題を産み、化粧品業界でも話題となりました。
ここではナールスゲンの美容効果や、エイジングケアに対するメリットなどを解説していきます。
ナールスゲンとは?
ナールスゲンが世に出できたのは2012年3月頃からです。まだまだ美容成分としての歴史としては浅いですが、その働きは肌の老化・衰えの影響を防いで若々しい肌を作っていくために有効であることがわかっています。
京都大学化学研究所の平竹潤教授と大阪市立大学大学院生活化学研究所の小島明子准教授が共同開発し、最初にナールスゲンが発見されています。今まで昔から存在していた美容成分とは肌への働き方や仕組みが全く異なる成分であり、直接コラーゲンなどのタンパク質をつくる線維芽細胞の活性化に働きかけるのが特徴です。
商業色が強い企業が独自に開発した新成分とは違い、正真正銘大学が時間をかけて研究開発して誕生した成分である所から成分に対する信頼感も高くなっています。
ちなみに現在は研究開発を株式会社ナールスコーポレーションが引き継ぐ形で担当しており、ナールスゲン化粧品の製造や販売まで担当されています。京都大学から生まれたベンチャー企業なので、大学での研究成果や意思はしっかり引き継がれています。
ナールスゲンの肌への効果のメカニズム
私たち人間の肌は25歳を境目として徐々に機能が低下して、老け込む影響が出てくるようになります。お肌の曲がり角なんてよく言われていますよね。肌のハリやもっちり感を作るには肌が水分を保持する力をもっている必要があるので、肌の保水力を高めることで加齢の影響を緩和することができます。
コラーゲンの産出を促進し保水力を高める
コラーゲンを直接配合している化粧品も多いですが、もともと人の機能の一つとしてコラーゲンを産出することはできます。ただ加齢とともにコラーゲンを産出できる量が減ってくるのが問題です。
また、コラーゲンを化粧品から肌に与えても角質層まで浸透しないと簡単に肌表面の保湿力を維持することができないので効率がよくありません。
ナールスゲンを使用すると肌がコラーゲンを産出する機能を高めて自分の力でコラーゲンを増やしていけるので浸透しにくいから保水力が向上しないという問題を回避できます。
肌弾力を高める
ナールスゲンがヒト線維芽細胞を活性化することで繊維状タンパク質の生成や、コラーゲン・エラスチン・HSP47などを産生することもわかっています。
ヒトモニター試験によってナールスゲンを使うと肌の弾力が高まることも確認されているため、弾力が失われてカサカサに乾燥した肌のケアに対する有効性がある結果も得られています。
低分子コラーゲンよりも浸透力が高い
普通のコラーゲンは分子量が10〜40万と言われており、とても粒子が大きいため肌に塗っても浸透せずに肌表面の乾燥だけを一時的に防ぐ働きしかありませんでした。
その改善のために開発された低分子コラーゲンは分子量が500〜3000ほどと小さいため、肌に直接浸透して乾燥肌を内部から防ぐことも可能になっています。
しかしナールスゲンに関しては分子量が331.26と低分子コラーゲンよりも更に小さいたうえに水溶性なので肌にスーッと染み込むように浸透していきます。
繊維芽細胞を増殖させる働き
ナールスゲンの最も大きな働きと言えるのが繊維芽細胞にダイレクトに作用することです。繊維芽細胞というのは人の肌の弾力やハリを作るコラーゲンを合成、分泌する結合組織細胞のことです。
20代頃までは特別なケアを行なわなくても繊維芽細胞は活発に働いてくれるので、コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質はたっぷり作り出されます。しかし、30歳くらいになってくるとその働きが徐々に鈍足化していくためコラーゲンなどの分泌量も必然的に低下することになります。
また、ナールスゲンにより肌のターンオーバーサイクルが正常になり、その影響からみずみずしいふっくらとした肌をキープしやすくなります。
さらに繊維芽細胞は肌の損傷を修復する働きもあるので、紫外線や皮膚の乾燥によるダメージを受けた肌を回復させる働きもあります。
ヒートショックプロテイン(HSP)の分泌を促進
ヒートショックプロテイン(HSP)は細胞の中で傷ついたタンパク質を修復する成分のことを言います。ストレス防御タンパク質と言われることもあります。
大きなストレスがあった後に酷く肌荒れをした経験がある方もいると思いますが、それはストレスによって細胞内のタンパク質がダメージを受けた影響の現れです。これを放置すると肌だけではなく身体の様々な所で影響が出てくることになります。
ヒートショックプロテインが十分に分泌されていると細胞が受けたダメージを自然治癒することができるため、綺麗な肌を保つことができます。その他にも乳酸の発生を遅らせる働きもあります。
ナールスゲンはこのヒートショックプロテインの分泌に対してプラスに働くため、年齢の影響などで自然に生まれるHSPが減少する際の対策として使うこともできます。
実用レベルでの効果をまとめると
ここまでナールスゲンの仕組みをまとめて来ましたが、結局どんな肌がどう変わるのか見えにくい所があると思います。基本はアンチエイジング成分なので、お肌を若く綺麗に保つための成分ですが、もう少し分かりやすく解説します。
肌の内側からエイジングケア
健やかで美しい肌はコラーゲン・エラスチン・HSPが必要であるということは皮膚科学でも解明されています。ナールスゲンはこれら3つを増やすことが証明されているため直接塗って内側からエイジングケアをする効果が認められます。
紫外線ダメージを軽減
外出が多かったり紫外線のケアが十分にできていない人は光老化の影響を受けてシミ・シワなど見た目の老化が進みます。これは繊維芽細胞が紫外線によって破壊される影響でもあります。ナールスゲンは紫外線を受けたときの繊維芽細胞に対するダメージそのものを軽減するため、太陽の光による肌への悪影響を抑制することができます。
肌荒れ・ニキビ跡・擦り傷の修復を早める
ナールスゲンによって皮膚表皮の角化細胞の増殖をサポートすることができると言われています。これだけではメリットが見えにくいですが、簡単に言うと擦り傷や切り傷、掻き跡など炎症を早く治癒するのを助ける事ができるということです。乾燥して掻いて荒れた肌などのケアにも適している事がわかります。
ナールスゲンは安全性もクリアしている
比較的新しい化粧品成分は安全性が十分に確認されていないと肌に合わずに炎症を起こしたりするなど、影響が出てくる事がありますがナールスゲンに関しては以下4つの試験を全てクリアしています。
- ヒト繊維細胞・肝星細胞による毒性試験
- 3ヶ月のヒトモニター試験による肌荒れ・刺激性・不快感の調査
- ヒトパッチテストによる刺激性確認試験
- 肝星細胞へのナールスゲンの影響
これらは化粧品安全性評価の指針として日本化粧品工業連合会によって提示されているものです。いずれもナールスゲンは試験でクリアしているため、敏感肌で保湿化粧品でも肌がかゆくなったりする人でも安心して使えます。
ナールスゲン配合の化粧品
ナールスゲンがどれだけスキンケアやエイジングケアに対してメリットがある成分なのかわかった所で、実際にそれを活かした化粧品を選ぶ際の参考値も欲しいところですよね。
ただナールスゲンが入っているだけではダメなので、その他の成分との組み合わせや総合的な品質・使いやすさなども重視して高く評価されている化粧品を紹介していきます。
ナールスピュア/株式会社ディープインパクト
ナールスピュアはナールスゲンを主要成分として配合している化粧水です。ナールスゲンにいち早く着目したディープインパクトという化粧品メーカーが普段のスキンケアにプラスして使うことでコラーゲン・ヒートショックプロテインの生成を強化することができます。
- 保湿力が高い
- 乾燥小じわの対策が可能
- 肌荒れの予防にもなる
- 使い心地がサッパリしている
- 肌のキメが整う
ナールスピュアはこうした評価を得ている化粧品です。細かな使用感については当サイトでも検証しております。
ローヤルゼリーもっちりジェル/オージオ
ローヤルゼリーもっちりジェルは商品リニューアルにともなってナールスゲンが新配合となったオールインワンジェルです。オールインワンなので1つで6役と活躍の幅が広いのも特徴です。
- 保湿力が高く乾燥肌対策に使える
- 乾燥小じわへの効果は試験済み
- 独自の浸透技術採用により角層まで浸透する
- 美容成分が合計52種類と豊富に含まれる
- 6つの役割を一つで果たせる
合計52種類の美容成分が配合されており、ひと塗りでもっちり感を実感することができます。エイジングケアや保湿効果が高く、乾燥小じわを目立たなくする効果評価試験済みなのも特徴です。
普段のスキンケアをこれひとつに任せることができるので、洗顔後のスキンケアを短縮できます。
まとめ
ナールスゲンを使用することで肌のハリ・ツヤが戻ってくるので、年齢に負けない美魔女を目指していきたい方は積極的にナールスゲン化粧品を活用したスキンケアを取り入れていくと良いでしょう。
ナールスゲンの効果は使いだしてすぐに現れるものではなく、早くても2ヶ月から3ヶ月程度の時間がかかると言われています。
ローヤルゼリーもっちりジェルなどのオールインワンジェルなどでケアをする場合は他の美容成分も含まれるためより早く肌の変化を感じることができるかもしれませんが、ナールスゲン単体の働きを実感するには多めにみて3ヶ月は必要です。
1ヶ月使ってみて効果がわからなくても焦って辞めてしまうのではなく、少し我慢してもう2ヶ月くらい使う余裕も持っておくといいですね。
参考文献:国立研究開発法人科学技術振興機構 A-STEP成果集
女性ホルモンの神様編集部です!美容・ダイエット・サプリ系の記事を主に担当しています。最近はメイク系YouTuberの動画を見るのが趣味です。細心の注意を払って正しい美容知識をお届けできるようにしています。またすべての記事はコスメコンシェルジュ・美容家のYURIEさんの監修も入っています。