女性は中年以降の更年期に突入すると女性ホルモンが減少する関係で更年期障害によって色々な症状を起こしやすくなります。
更年期障害は一見健康そうに見えるため本人しか辛さが分からず周囲とのコミニュケーションなどが取りづらくなることもしばしば起こります。
今回はそんなつらい更年期障害の症状を全てまとめてみました。
もしかしてこれって更年期?
とつらい症状で悩んでいる方は自分の悩みが更年期障害によるものなのかを判断する参考にしてください。
更年期障害はなぜ起きるのか?
そもそも更年期障害はなぜ起きるのかというと女性は年齢とともに卵巣機能などが低下していき最終的には閉経を迎えます。
この閉経に向けて女性の体の中では女性ホルモンの分泌量が低下していき、その副作用として自律神経の不調を引き起こします。
更年期障害の症状が最も出やすい年代としては40代以降が最も多く、これは女性ホルモンの分泌量が低下するのとともに生活環境などのライフワークが変わる時期のためと考えられています。
つらい更年期障害の症状
更年期障害と言ってもその症状は多岐にわたり正直全てを網羅して掲載することは難しいので、有名なところを中心に出来る限りまとめてみました。
のぼせ(ホットフラッシュ)や冷え
更年期障害の症状といえばコレ!と言うほど有名なのがカッと熱くなり首から上だけに発汗が起きるホットフラッシュと言われるのぼせ症状です。
逆に冷え症状も更年期障害では症状として起きることがありホットフラッシュと同じく自律神経の乱れや血流の低下などによって末端の冷えを起こします。
更年期障害の症状としては圧倒的にホットフラッシュを起こす割合のほうが多く、冷えに関しては更年期障害というより女性全般に多い症状でもあるので、更年期障害の症状としてはホットフラッシュを覚えておくと良いでしょう。
動悸や胸痛
ちょっとした運動などで胸がドキドキしたりギュッと息苦しくなったりすることってあると思います。
中には日中だけではなく寝ている間に胸痛や動悸を感じて起きてしまうというケースもあり心配になる方も多いと思います。
そもそも動悸などは交感神経が優位になることで脈拍数が上昇したりするため、更年期によりホルモンバランスが崩れたりストレスを感じることで動悸を起こしやすくなっていると言えます。
頭痛
更年期障害の症状で意外と多いのが頭痛です。
その為脈拍に合わせてドクドクと脈打つような頭痛を感じたりガンガンとした部分的な激しい痛みを感じやすくなっています。
頭痛が頻繁だったり痛みがひどい場合は吐き気などを引き起こしてしまうこともあるため、頭痛が頻繁に起きる場合は脳神経外科などで専用の薬を出してもらうと効果的です。
頭痛と言えばロキソニンを使用している方が多いと思いますが頭痛の種類によってはロキソニンは効果がないので、更年期による頭痛を症状として感じる場合は1度脳神経外科を受診して正しい頭痛薬を処方してもらいましょう。
抑うつ状態
更年期に突入した母親がこの頃ふさぎがちで元気がない、以前よりも引きこもりがちになったなど抑うつ状態も更年期障害の症状の1つとして知られています。
そこに環境の変化として子供の独立や夫婦2人での生活によるストレス等で抑うつ状態を起こしやすくなります。
抑うつ状態が続くと漠然とした喪失感を感じるようになったり、被害妄想が強くなったりと精神症状が強く出てくるようになります。
精神症状が長く続いてしまうと今度は不眠や食欲不振などの身体的な症状に発展して最終的に更年期によるうつ病へとつながっていくのです。
抑うつ状態はホルモンバランスや急激な環境の変化によって引き起こされるので、予防するためにはサプリなどで不足しがちな女性ホルモンを補ったり新しい環境になれる努力が必要となります。
イライラ
更年期障害の症状で断トツ多いのがイライラです。
更年期障害によるイライラは通常のイライラとは違い、特にイライラする出来事がないのに日常の些細な出来事に対して烈火の如く怒ったり、ちょっとした何気ない一言に対して尋常じゃない怒りを感じたりします。
更年期によるイライラが原因で家族関係が破綻したり、離婚に至るケースもあるため更年期障害によるイライラは早急な対処が必要です。
更年期障害によってイライラ症状が出ている時は本人の意思でもなかなかコントロールすることが難しいためイライラ症状があまりにも酷く日常生活に支障が出る場合は薬やサプリでエストロゲンを補うケアが必須といえるでしょう。
配偶者や親が更年期障害によるイライラで悩んでいる場合は責めずに傾聴してつらい気持ちを共有してあげるだけでも精神的な不安感を和らげることができるので家族の方は落ち着いて話を根気強く聞く事を心がけましょう。
めまいや立ち眩み
更年期障害の症状としてめまいや立ち眩みを起こす方もいます、めまいや立ち眩みは自律神経の不調による起きる症状で更年期障害以外にもストレスによって起きることが知られています。
反対に更年期障害によるめまいでは強い回転性の天井や周囲がぐるぐる回転するような回転性のめまいは起きないので、回転性のめまいが起きる場合は耳鼻科などを受診しましょう。
めまい以外にも立ち上がったり急に動き出した時に多く起きる立ち眩みも更年期障害の症状の1つとして起きます。
立ち眩みの原因は血流が十分に脳まで運ばれずに一時的に脳が貧血状態になっているために暗転感や一瞬意識がなくなるなどの症状を起こします。
めまいと立ち眩み両方とも女性ホルモンの減少により自律神経が乱れていることで起きやすい症状のため、改善するには減少しているホルモンを補ったり自律神経の状態を整える対策が必要となります。
情緒不安定
女性は女性ホルモンによって支配されていると言っても過言じゃないくらい日々の生活で女性ホルモンの作用を受けています。
その中でも精神状態は特に女性ホルモンのバランスに左右されやすく、更年期障害では急激な女性ホルモンの減少による情緒不安定が深刻な問題になっています。
更年期障害による情緒不安定は本人も多少の自覚がある事が多いのですが、残念なことに本人の意思でイライラや焦燥感を抑えることは難しいと言えます。
中には更年期障害による情緒不安定が爆発して家族に暴力を振るうようになったり、物にあたるようになったりと周りに被害を及ぼすケースもあります。
もし自分ではコントロール出来ないほどの強いイライラや焦燥感などを頻繁に感じるようであれば、周りに危害が加わる前に婦人科などで相談してみる事をオススメします。
症状が軽度の場合は女性ホルモンをサポートするエクオールサプリなどでも十分に対処が可能なので症状の進行に合わせてサプリや薬を上手く活用するとホルモンに振り回されずに自分らしさを保てます。
倦怠感や疲れやすいなどの不調
更年期の女性の半分以上が疲労感や倦怠感を強く感じるそうです。
運動やハードな仕事などをしていて日常的に疲れが溜まってしまうというのはごくごく普通のことですが、更年期障害による疲労感や倦怠感は特に運動や疲れるような動作をしていないのに起きることが問題となっています。
動いて疲れたのであれば休息をとったり栄養を補給するだけでもかなり回復が見込めますが、更年期障害による疲労感・倦怠感は更年期障害根本の改善をしないとなかなか症状が消えません。
なぜ更年期障害によって疲労感や倦怠感が引き起こされるかというと、女性ホルモンのバランスが乱れることで自律神経が不調を起こします。
この自律神経の不調が起きると体の中ではいろいろな機能が正しい司令を受けれなくなり急にどっと汗をかいたり動悸がしたりとバラバラに動き出します。
この疲れが倦怠感や疲労感として全身に現れて特に疲れる心あたりがないのに、なんがか全身が重だるい様な倦怠感を感じるのです。
自律神経は生活習慣などにも影響されやすため規則正しい生活を心がけたり、女性ホルモンのバランスをサポートするサプリや食品を意識的にとるだけでも効果的です。
自律神経を整えるにはしっかり朝起きて朝日を浴びて夜は遅くなる前にしっかり休息を取ることが大切です。
抜け毛や薄毛
40代以降に急に始まるのが抜け毛や薄毛です、女性の抜け毛や薄毛は女性ホルモンのエストロゲンの減少による事が大きな原因となっています。
しかし、40代になると卵巣機能が低下し始めるためエストロゲンの分泌量も低下していき、髪にハリ・コシがなくなったり抜け毛がひどくなりやすくなります。
髪への栄養が不足していくとどうしても髪1本1本が細く痩せてしまい結果として薄毛につながるのです。
この更年期特有の女性の髪の問題は女性ホルモンであるエストロゲンの低下が深く関わっているため、抜け毛や薄毛に気がついたら女性用の育毛剤などを活用することで進行を防ぐことが出来ます。
更年期障害による抜け毛や薄毛が気になりだしたらスプレーやローションなどの頭皮に直接使えるタイプの女性用育毛剤を使うと効果的です。
浮腫みや体重増加
中年太りで悩む女性は多いと思います、中でも更年期にさしかかったあたりから急激に身体が浮腫むようになったり、体重が増えてしまったという方もいるかと思います。
浮腫みは体の中の巡りが冷えなどで悪くなることで本来排泄されるべき水分が皮下に溜まって起きます。
更年期障害が起きると視床下部で本来調節されている温度管理が上手くいかなくなり冷えや火照りなどを起こすようになります。
この冷えによって手先足先が冷えてしまい結果的に浮腫みとして現れるのです。
健康診断でも若い頃はコレステロールの値が低かったのに40代以降になると急激に高くなり始めるのはエストロゲンによるコレステロールへの作用が低下していることが考えられます。
最近では自宅でできるヨガのDVDやスポーツジムなど手軽に運動できる場所が増えていますので、体型の変化を感じるようになったら是非運動を生活の中に取り入れるようにしましょう。
不眠や過眠症状
生理中など起こりやすい過眠や不眠症状ですが、実は更年期障害が原因でも起きるんです。
しかし、更年期になるとエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れ始めてエストロゲンの作用が足りなくなる減少が起きます。
更年期障害を起こしている時は多くは不眠と情緒不安定などの精神症状が一緒に出ることが多いため余計に「毎日全然寝れない…」とふさぎ込みがちになてしまうのです。
逆にどれだけ寝ても日中に睡魔が襲ってくるようになる過眠になる場合もあり、この場合もやはりホルモンバランスの乱れによる影響が考えられます。
過眠状態が続くと日中も昼寝をしていて家事に手がつかなかったりと周りからは怠けて見られることがありトラブルに発展してしまうこともあります。
吐き気や食欲不振
更年期の意外な症状の1つに食欲不振や吐き気があります、吐き気や食欲不振と言うとついつい胃腸の病気を心配してしまうと思いますが実は自律神経の不調によっても引き起こされるんです。
消化管の腸などは自律神経の1つである副交感神経が優位になることで働き出します。
よくストレスで吐き気を感じたり食欲がなくなるのもこの自律神経の働きが乱れてしまうためなんです。
更年期によって自律神経の働きが乱れている時はできるだけ胃腸に負担がかからない食事をとるようにすると負担を軽減して吐き気などを軽くすることが出来ます。
あまりにも胃腸の不調が長く続く場合はストレス等によって胃炎・腸炎など消化管にダメージが蓄積されてしまっている場合もあるので1ヶ月以上症状が続く場合は消化器内科を受診しましょう。
その他の更年期症状
他にも更年期障害による症状はたくさんあり、口渇や肩こりなど一見したらなんてことないような症状も実は更年期による影響が関係している場合があります。
更年期障害によって起きる症状の殆どが自律神経の不調により体内のバランスが崩れることで起きるので対策としては自律神経を整える事を意識する事が重要です。
自律神経と女性ホルモンは深く関わっているため、40代前後になったら低下し始めるエストロゲンを意識して食事やサプリで早めに摂取し始めると辛い更年期障害を予防できます。
更年期障害による症状は酷い方の場合、日常生活を送ることが困難になることもあるためたかが更年期と侮らずに早めの対策をオススメします。
更年期障害の症状まとめ
・動悸や胸痛
・頭痛
・抑うつ状態
・イライラ
・めまいや立ち眩み
・情緒不安定
・倦怠感や疲れやすいなどの不調
・抜け毛や薄毛
・浮腫みや体重増加
・不眠や過眠症状
・吐き気や食欲不振
更年期障害による症状は
女性ホルモンの低下 → 脳内での司令が混乱 → 自律神経が乱れる → 様々な症状を起こす
簡単に書くと上記のような順序を経て身体の至る所で不調を起こします。
最近では更年期障害に対して効果を発揮するエクオールという成分を配合した本格派のサプリなども出てきているので、婦人科に行くのに抵抗があるという方はサプリなどの使用も検討してみるといいかもしれません。
コスメコンシェルジュ・美容家のYURIEです!女性の健康と美容の両面をサポートする商品などを医学や美容の知識をもとにSNSなどで紹介しています。アットコスメのビューティースペシャリストとしても活動しています。日々のスキンケアからメイク方法まで女性の美と健康に関するサポートをします。