インナードライという肌の状態をご存知でしょうか?
肌表面は皮脂分泌が多くテカりやベタつきが気になるのに、肌の内側は乾燥して潤いが少ない状態のことを言います。
インナードライで悩む女性は多く、ケア方法も普通のスキンケアに加えてちょっとした工夫が必要になります。
今回はスキンケアが難しいインナードライの原因と対処法を紹介します。
インナードライはどんな状態か
私達の肌は肌内部の潤いを保つために天然保湿因子(NMF)や皮表脂質と呼ばれる成分によって水分が逃げるのを防いでいます。
しかし、肌のバリア機能が低下したりすることで肌表面の潤い保持機能が低下すると肌内部の乾燥が進み肌表面の保湿成分のバランスも崩れます。
肌の内部が乾燥するとそれ以上の乾燥を防ぐために保湿因子である皮表脂質や皮脂腺由来の皮脂成分が増加するため結果として肌表面は皮脂などでベタついているのに肌内部は乾燥状態であるインナードライを引き起こします。
インナードライの原因
インナードライを引き起こす原因とは一体どんなものがあるかチェックしてみましょう。
肌のバリア機能低下
実は身体の中でも顔の頬周囲は肌のバリア機能が低く外部からの刺激に弱い傾向があります。
その為ちょっとした刺激やストレスなどの影響で肌のバリア機能も低下しやすくなっています。
この肌バリアを維持するために必要なセラミドは失いやすく、年齢とともに肌内部での量も減少します。
セラミドが減少すると肌バリア機能が低下し始めるので、結果としてバリア機能を保っていた3つの要素のバランスが取れなくなりセラミドが減った分、皮膚を守ろうと皮脂膜が優位になり肌表面がベタつく現象が起きます。
バリア機能の低下を避けるには30代以降ではセラミドを積極的に摂取したり、スキンケアでバリア機能をサポートするようなものを使うなどの対策が必要となります。
強すぎる洗浄力によるダメージ
インナードライを引き起こす原因は実は毎日の洗顔やクレンジングにも隠れています。
多くの方がメイク落としと使っているオイルタイプのクレンジング剤はメイク汚れを強力に落とす反面、洗浄力が強く本来必要な皮脂なども洗い流してしまいます。
乾燥が強い冬場などにオイルクレンジングを毎日使うことで肌のバリア機能を保つ皮脂膜のバランスが崩れ乾燥を引き起こすことが分かっています。
洗顔やクレンジグによって皮脂が流された肌は水分の蒸発が進み乾燥を起こします、乾燥を起こすと皮脂を分泌して水分の蒸発を防止しようと働くので表面は皮脂が多く肌内部が乾燥したインナードライ状態を引き起こすのです。
紫外線によるダメージ
意外にもインナードライを引き起こすのは紫外線による影響も関係しています。
紫外線は肌に影響を及ぼすUV−AとUV−Bがあり、UV−AはBに比べて透過力が強く、肌の奥の真皮まで侵入して肌細胞に影響を与えます。
UV−BはAと比較すると表皮に影響を及ぼす事が多くシミなどの原因になることが知られています。
肌表面の潤いが減少すると肌の外側を覆う皮脂膜などは潤いやダメージから肌を守るために皮脂などが過剰に分泌されインナードライを引き起こします。
年齢による肌質の変化
肌の老化の原因は色々な物がありますが一般的にはエネルギーが代謝される時に出る活性酸素や紫外線による影響が大半を占めます。
紫外線は先程も少し触れましたが、肌内部を透過して肌細胞などのDNAを傷つけることで活性酸素などを作り出し、肌の構造を壊したりします。
活性酸素が体内に増えるとたんぱく質や脂質など合成や修復などが上手く行かずに、結果的に肌内部のコラーゲンなどが減少したり、角化が進み乾燥肌を引き起こしやすくなります。
年齢とともに肌は外的からの刺激などによって肌表面は角化が進みスキンケアの浸透も悪くなる傾向があるため、肌内部は美容成分や潤いが減少し、スキンケアをしても乾燥が改善されにくいインナードライを引き起こします。
インナードライの正しいスキンケア
日常のちょっとしたことがきっかけで引き起こされるインナードライ、ここでは自宅でできる簡単なスキンケア法を紹介します。
ダブル洗顔不要のものがベスト
インナードライかも…と思ったらまず見直したいのが洗顔やクレンジングです。
その為、肌内部のバリア機能に関わるセラミドなどの成分を洗顔によって流出させないためにも洗顔とクレンジングが一緒になっているタイプがおすすめです。
セラミドは洗顔や入浴などでもどんどん肌から流れ出ていき失われやすい成分でもあるため、インナードライ状態の時はセラミドをいかに失わないようにするかが重要です。
クレンジングと洗顔が一緒になったW洗顔不要タイプにするだけでも肌への物理的な刺激を減らして、セラミドの減少を抑えられるのでおすすめです。
低刺激でバリア機能サポート系化粧水
インナードライのスキンケアで重要なのが水溶性の保湿成分などが配合された化粧水です。
インナードライは何度も言うように肌内部が乾燥している状態なので、肌内部で不足している潤いや美容成分を補給してあげることが大切です。
最近では敏感肌専用コスメとして肌のバリア機能を向上させるタイプの化粧水なども出ているのでそういったタイプの物を積極的に使うとインナードライには効果的です。
保湿クリームで肌表面を保護
肌表面が皮脂でベタついているのに保湿クリームを使うの?と思われる方がいると思いますが、保湿クリームの種類によってはベタつきを抑えつつ保湿ケアを強化することが可能です。
インナードライ肌は肌内部が乾燥することで表面の皮脂分泌が増加しベタつきやテカリを引き起こしています。
その為、使用する保湿クリームも油分が多く重い使用感のものではなく、油分が控えめて伸びの良いジェルとクリームの中間のような軽やかな使用感のものがおすすめです。
油分が入った保湿クリームは肌表面にフタをして肌内部の水分が逃げるのを防いでくれるのでインナードライ肌こそ活用したいスキンケアアイテムと言えます。
皮脂分泌に合わせて使う量を調節
インナードライ肌のスキンケアで重要なのが顔全体どこでも同じようにスキンケアするのではなく、顔の部分に合わせてスキンケアをしてあげることです。
例えばTゾーンなんかはインナードライでなくても皮脂分泌が多い部分なので油性成分が多い保湿クリームなどは軽めにつけて、その分化粧水と美容液などはパックなどを活用してしっかり浸透させます。
逆にフェイスラインや目元、口元は乾燥しやすく皮脂分泌も少ない部分なので化粧水などのケアが終わったら保湿クリームなどでしっかりフタをして肌内部の潤いを維持するようにしましょう。
顔の部分によって皮脂の分泌量や乾燥のしやすさが違うので、顔全体を一気にケアするのではなく部分にあったスキンケアをすることでインナードライを防ぐことが出来ます。
インナードライ向けスキンケア
コスメコンシェルジュの管理人が実際に使ってみて良かったインナードライ肌に役立つスキンケアコスメを一挙公開。
クレンジング部門 アマランス
インナードライのスキンケアで重要になるのがクレンジングと洗顔です。
しかもちょっと変わっているのが、クレンジングとして肌につけるとジェルクレンジングのようですが、水が加わると乳化するのではなく若干泡立つ感じで洗顔のように使えるのがかなりお気に入りです。
クレンジングの多くは水分と混ぜることで乳化させ油性汚れを洗い流しますが、この乳化する時けっこう目に入ったりして視界が白くなるのが毎回嫌でした。
アマランスのクレンジングは乳化はしますがベトッとした感じではなく、水を足すと泡立つ感じでサッパリと汚れが落とせるので気に入っています。
低刺激で洗浄力は少し低めですが肌の潤いを残す保湿効果とエモリエント効果もあるのでインナードライのケアにはうってつけです。
商品名 | アマランス マイルドクレンジングジェル |
価格 | 4,000円 |
容量 | 200ml(約50日分) |
その他 | キャンペーン割引あり |
化粧水部門 アヤナス
インナードライ肌にオススメしたいのが敏感肌専門ブランドとして販売しているディセンシアのアヤナスローションコンセントレートです。
アヤナスは低刺激でありながらも肌内部までしっかり浸透して濃密な潤いを肌に与えます。
通常のセラミドの1/20サイズのセラミドナノスフィアが配合されていることで肌の奥まで成分が入りバリア機能をサポートしてくれます。
多くの美容雑誌でも賞を受賞するなど、ストレスや紫外線など肌を取り巻く環境から肌を守るのに特化した正にインナードライ肌向けの化粧水だと思います。
商品名 | アヤナス ローション コンセントレート |
価格 | 5,400円 |
内容量 | 125ml(約1.5ヶ月分) |
その他 | トライアルセットあり |
美容液部門 BA セラムレブアップ
30代以降のインナードライで悩む方におすすめなのが、「30代からはじめる美容液」でお馴染みのBAセラムレブアップです。
何と言ってもPOLAのエイジングラインの中でも珠玉の1品といえるほど完成度の高い美容液で価格も高いですが肌への効果もピカイチです。
とろみのある美容液が肌の奥まで浸透して肌内部からふっくらと弾力とハリ感を引き出してくれます。
更に肌表面を優しく保護するオイルやエマルションを配合することで肌内部の潤いを逃さずにみずみずしさに溢れた健やかな肌へと導いてくれます。
商品名 | BA セラム レブアップ |
価格 | 14,580円 |
内容量 | 40ml |
その他 | リフィルあり |
保湿クリーム部門 ローヤルゼリーもっちりジェル
インナードライ肌のスキンケアで重要な保湿クリームでおすすめなのがローヤルゼリーもっちりジェルです。
意外と知らない方が多いのですが美容雑誌などでも掲載されるなど美容マニアの間では有名なオールインワンジェルです。
こうすると、より肌の乾燥がしっかり防がれて翌朝の肌のハリ感が全然変わったのを実感できます。
ローヤルゼリーもっちりジェルはパックとしても使えるオールインワンなので、週1回お風呂の中でたっぷり顔に塗ってマッサージしながらパックすると乾燥小じわなども目立たなくなり、翌朝の化粧ノリが格段にアップします。
商品名 | ローヤルゼリーもっちりジェル |
価格 | 3,800円 |
容量 | 75g |
その他 | キャンペーン割引あり |
サプリ部門 ヴィーナスプラセンタEX
毎年繰り返しやすい頑固なインナードライ肌で困っているときに勧めたいのが、不足しがちな肌の美容成分を体の内側からサポートしてくれるプラセンタサプリです。
ブタ由来のプラセンタを使用しており、基準を満たし厳選されたプラセンタだけを使用することで高品質サプリとしても有名です。
プラセンタ以外にも高麗人参やツバメの巣などの健康維持や美容サポート成分がふんだんに含まれているので、身体の内側から健康的で活き活きした肌を作り出すのにおすすめです。
商品名 | ヴィーナスプラセンタEX |
価格 | 9,800円 |
容量 | 120粒(30日分) |
その他 | キャンペーン割引あり |
インナードライかもと感じたら
肌の弾力やふっくら感は減った気がするのに肌表面はベタついて皮脂が気になる…こんな風にもしかしてインナードライかも?と感じたらまずは肌への刺激となる事を見直しましょう。
洗顔やクレンジングなど日常のちょっとしたケアの1つ1つが積み重なってインナードライ肌を作り出していることは多くあります。
最近では簡易的に自分で肌の水分量や油分を計測できる機械や、コスメカウンターなどでも肌質チェックを行っているので客観的に肌質をチェックしたい場合はそういったツールを活用してみるのもおすすめです。
インナードライを放置すると
インナードライかも…と思ってもその内季節が変われば自然と良くなると放置している方もいると思います。
若い20代前半の内は季節が変わることで肌質が変わり気づいたら良くなっていたという事もありますが、お肌の曲がり角を超えた30代以降はそうはいきません。
インナードライは季節関係なくいつでもなる可能性があり、長く続くことで色々な肌トラブルを引き起こすようになります。
引き起こす肌トラブル
・毛穴の開き
・肌の角化
・ニキビや肌荒れ
・くすみやゴワつき
・化粧水の入りにくさ
・シワやたるみ
インナードライを放置していると毛穴の開きなどを始めとした色々な肌トラブルを引き起こすきっかけとなり、老化を加速させるので気づいたら早い段階でケアを始める事が重要です。
特にニキビや毛穴の開きは見た目にも大きく影響を与えるのでトラブをが起きる前に予防しておくことがおすすめです。
インナードライまとめ
肌表面はテカテカなのに肌内部が乾燥してカラカラになるインナードライ肌。
放置していると毛穴の開きやシワ、など老化を進ませる肌トラブルを引き起こす原因となります。
・肌のバリア機能低下
・強すぎる洗浄力によるダメージ
・紫外線による影響
・老化による影響
インナードライを引き起こす原因は肌を守る肌バリア機能が乱れたり低下することによって起きます。
肌バリアは洗顔や乾燥、加齢などの様々な要因で乱れやすくなりますので、いつでもなる可能性がある身近な存在です。
インナードライはそのままにすると老け見えの原因を引き起こすので、気づいたら早い段階で対処する事が若々しい肌を作る秘訣です。
コスメコンシェルジュ・美容家のYURIEです!女性の健康と美容の両面をサポートする商品などを医学や美容の知識をもとにSNSなどで紹介しています。アットコスメのビューティースペシャリストとしても活動しています。日々のスキンケアからメイク方法まで女性の美と健康に関するサポートをします。